ドゥシニキ=ズドゥルイの製紙工房は、450年以上にわたる時の流れを今に伝えています。 そのさまざまな出来事が織り込まれた絵と年表でその歩みをたどってみましょう。
最古の記録によると、ニコラウス・クレッチマーがアンブロジウス・テパーから1562年に ドゥシニキ製紙工房の持ち分を取得しています。
その息子グレゴル・クレッチマーは、1601年から1605年にかけて製紙工房を改修・拡張 しました。当時の栄華を偲ばせる本館に隣接する乾燥室はその次の世紀に増築されました。
17から18世紀になると、製紙が重要視され、職人たちは教養ある文化人として、称号や 特権まで与えられるようになりました。ドゥシニキ製紙工房の職人も1607年に貴族として 取り立てられ、1750年からは王室御用達の製紙職人となりました。
1834年からシレジア地方でも製紙の機械化が進み、効率の悪い手漉きは廃れていきました。 1905年になるとドゥシニキ製紙工房の所有者カール・ヴィールは、手漉きの伝統を打ち切り、フュルナー社製の小型機械を導入し、紙と板紙の製造を始めました。
1930年代にはドゥシニキ製紙工房は経営難により廃業に追い込まれ、1939年には ポーランド歴史遺産として国の手に渡りました。
1968年、旧製紙工房は歴史的建造物として製紙博物館に生まれ変わりました。さらに3年後には、昔ながらの手漉き製紙が息を吹き返しました。
ルーペを使って詳細を確認してください。